ありがとうクリスマス

家帰って風呂入って23時、そこから始まるクリスマスだった。

いつもならYouTube見ながらゆったり夕食の時間も、今日は部屋が慌ただしい。キッチンにまな板置くスペースがないので、いつも通りテーブルの上でがちゃがちゃ。

つまみ食いしたあまおうに「あまくないやん」と言ったり、クリームチーズに溶かす卵を買ってないからにごり酒を入れて、「レシピ通りじゃないってなんかよくね」と鼻高々になったり。

「これで完成とか無難すぎるだろ」と、全てデコり終えた重装甲タワーをフライパンに入れてバターで炒めたり。でも「こんなデカブツひっくり返せなくね」とフレンチトーストケーキ構想がご臨終したり。

いちごをつぶして先端が紅に染まったすりばちがなんか火曜サスペンスじみてたり。洗い流しても木製の紅が全く落ちなくて犯人が焦ったり。

 

気付けば0時すぎ。完成したそれは、積もり積もった雪の台地とその上にマグロ丼のごとく盛られたいちごの切り身たち、どう見てもいろいろおさまりきってない。まあ見た目はあれだけど、手作り感あっていいか。

いかつさにスプーンをさすのを少しためらいながらも、一口。

うまっ。素材の暴力だこれ、ふぁー。こんな時間なっちゃったけど、ちょっとはクリスマスできたかな。

昔の自分だったらこんな行動考えられない。もう時間も遅いしと、コンビニでケーキでも買って手打ちだったと思う。今までじゃないほうを選べたのが、選びたいと思うようになれたのが、誇らしい。

ありがとうクリスマス。