遠い宇宙の身近なバンドに出会えたってことだ

車のキーを差してエンジンをかけるように、部屋で過ごすときはまずCDラジオをかけて音楽を流しっぱにするのが習慣で、流すのはもっぱらバンプオブチキンさんが多い。気分のいい時にもそうでない時にも一番何気なく聴ける、一番好きなアーティストさんだ。 1~…

ゴミ屋敷ではないけれど・・・

掃除とは、波打ち際に砂城を建てるようなものだと思う。 ほこりや髪の落ちた床を見て「あぁ…」とは感じても、でもきれいにしてもすぐに…の諦念が勝ってしまう。だから部屋を「きれいにしたい」というより、「耐えうる状態に戻したい」が感覚として近い。 自…

資本主義ってなんだ

理解したくて本を読んだ。『父が娘に語る、美しく、深く、壮大で、とんでもなくわかりやすい経済の話』という、そんなにも修飾語重ねます?ってタイトル。 著者はギリシャの経済危機時に財務大臣を務めていた方で、寓話のように表現豊かに資本主義を説明して…

考えるときのお守り

知れていてよかったお気に入りの言葉。 「考えている事を考え抜く事ができない時のみ、人は本当に考えているのだ。」 ドイツの文豪ゲーテさんの言葉で、昔ネットの格言集を読んでたときに見つけた。 最初見たときはそれくらい真剣に考えなきゃって自分を戒め…

どら焼きが安息の地かもしれない

タイトルの通り、最近どら焼きにプチハマりしてて定期的に食べている。 甘いものは子供の頃から好きで、今まではどちらかというとシュークリームのような洋菓子を食べることが多かったけど、前に行きつけのスーパーで買った塩バターどら焼きが美味しくて…。…

小さな言語化

今週のお題「練習していること」 自分の言葉で話すことを練習している。 会話のときにすぐ返さなきゃと思っても言葉が出てこなくて、つい同じような返しをしてしまうことが多い。 「ありがとうございます」を連呼してしまったり、「あ、いえ、全然」「とんで…

もし桜が存在しなかったら

今週のお題「小さい春みつけた」 ぱっと浮かんだのは少し前に三浦半島の河津桜を見た記憶だけど、桜という存在はシンボル的すぎて“小さい”って感じはしない。全然小さくない春だ。 もし世界に桜がなかったら、自分はなにで春を感じるんだろう。 いざ考えてみ…

音読もけっこういい

もう先週のお題「習慣にしたいこと・していること」 文章を声に出して読むことが増えた。 ジャンルは、小説・エッセイ・教養書となんでもだけど、とくに教養書が多い。 なんで声に出すかというと、部屋で黙って過ごすのは息が詰まるのと、教養系の本を読むと…

まだ書きたい

少し前から、文章を書くのを苦しいと思うことが増えた。 昔の自分は今より考える量も感じとる量も乏しかったから、何を書こうか過去をさかのぼっても溶けた記憶が多くて、でもそれは分かっていたはずのことで。分かっていたけど、文章という鏡を通じて、過ご…

家族的な瞬間

今週のお題「大移動」 子供の頃、毎年夏休みになると長野のおばあちゃんちに家族で帰省していた。 うちの家は倹約的であまり家族旅行もしない家庭だったので、夏休みが近づいてきたら「今年はいつ長野行くの」と待ちきれず母親に聞いていた記憶がある。 神奈…

卒業式の日の冒険

今週のお題「ほろ苦い思い出」 今でも思い出せる、あのむんむんと甘く強烈なラベンダーの香り。 中学1年のとき、3年生の卒業式にその香りあふれるワックスをつけていき、教師にバレて体育館から強制退場させられた。 かねてから同級生たちがワックスをつけて…

面接練習

再就職活動の一環として、この前初めてハローワークで面接練習をしてきた。 一人でしゃべる練習はしてきたけど誰かに伝えるのは初めてで、ぼこぼこに言われたらどうしようと思ったけど、自分は人の倍恥かかなきゃ進めんだろと言い聞かせて臨んだ。 幸い、面…

元気でいるためにすがってきたもの

今週のお題「元気を出す方法」 正直、大戸屋・エンタメ摂取・人と話す・爆寝あたりが四天王だけど、継続的に続けているものとして、創作にすがってきたと思う。 とくに社会人になってから必要とする気持ちが高まって、今はブログだけど歴が一番長いのはイラ…

おいしい日々を過ごせますように

食におけるマイ憲法第一条は、「節約より満足、費用でなく栄養、ドカ食いは純愛」。そんな健康的快楽主義で動く財政赤字の民だから、おいしいものはいっぱい食べてる自覚があるし、いっぱい食べて生きたい願望しかない。 というわけで、今週のお題「最近おい…

コミュニケーションの補助輪が外せない

一面的なものの見方やすぐ決めつける性格を直したいと、ずっと思っている。 相手の立場に立って考える想像力が弱い、最初に浮かんだ選択肢に飛びついて他の選択肢を考えない。社会人になってからそういう単純独善な思考の癖を認識しだして、どうにかしなきゃ…

「少年ジャンプ連載陣が全員AI」の未来がきたら

「週刊少年チャンプのAI作家専門誌『AIチャンプ』、本誌の3倍の購読数に到達」。 ・・・なんて未来は極端だろうか。もしもAIが商業創作をして人類の創作は趣味になる未来がきたら・・?。それこそ極端すぎると思いつつ、でもそれはそれで成り立つのかなとも…

カラオケボックスで面接の牙を研ぐ

案内された部屋に着いてから、1曲だけキメてマイクを置いた。鋼とは言えないアルミ缶くらいの固い意志で気持ちを切り替え、テーブルに置いたスマホに向かって話しかける。 「転職理由としては大きく2つありまして、まず一つ目は・・」 夕方のカラオケボック…

注文用タブレットの押したことないボタン押してみた

この前行った外食チェーン店で「このまま頼んだらおいしく食べて終わるんだな」と思ったので、注文用タブレットの「Language」を韓国語に変えてみた。別の国の言語に変えて、写真の直感だけでメニューを選んでみたら何を感じるか検証ということで。 メニュー…

書初め!年末年始とか今年やりたいこととか

「やらかして 家族紅白 僕孤独」 新年明けましておめでとうございます。 2024年の1投稿目ということで、自分の年末をお題に一句詠んでみたけど、もう何のひねりもない。やらかした。あろうことか大晦日の朝に、だ。 家族に言わなきゃよかったことを言ってし…

300文字プレゼン!それでも好きを語らせて#1(『麦本三歩の好きなもの』『まちカドまぞく』)

プレゼンというものは難しい、が、それでも伝えたいのである。 この企画は、僕の好きな作品を300文字程度でプレゼンする、その名の通りのコーナーだ。 目指すはカップヌードルのような、早い・うまい・やめられない。てか300文字読んだらちょうどいい感じに3…

ありがとうクリスマス

家帰って風呂入って23時、そこから始まるクリスマスだった。 いつもならYouTube見ながらゆったり夕食の時間も、今日は部屋が慌ただしい。キッチンにまな板置くスペースがないので、いつも通りテーブルの上でがちゃがちゃ。 つまみ食いしたあまおうに「あまく…

ブログ2か月やってみてよかったこと~執筆は聖夜の恋人になりうるのか~

この2か月あっという間だった、なんて全然感じない。 よかったよ。 ブログやってよかった。続けられてよかった。 いや2か月書いてきて語彙力ぅ!って感じだけど、シンプルにね。 今日までに投稿した記事の数は、のべ16。書いたなー。数がじゃなくて、実感…

3分間だけウルトラな父になる

独身アラサー男、料理終わりのキッチンで決意を固める。 そうだ、ビッグダディになろう。 なに、婚活宣言ではない。そりゃ独身アラサー童貞男だって、彼女ができたら料理を振舞いたいなぁとか、エプロン姿の彼女と二人いちゃいちゃしながら餃子でも一緒に包…

上映終わりのあの空気感

エンドロールが終わって照明が再び戻った直後、部屋全体にたちのぼる湯気のようなざわめき。映画館でしか味わえない、上映終了直後の空気感が好きだ。それぞれが旅を終えてなにかを共有しあうような、あの熱気が好きだ。 ふうっという吐息とともに、弛緩、感…

僕の大大大好きな小説或いは身辺調査篇(『おいしいご飯が食べられますように』)

彼ら彼女らは生きている。 高瀬隼子さんの芥川賞受賞作『おいしいご飯が食べられますように』のキャラクター紹介編です。(この作品好きすぎるため、作品プレゼン編の加筆として書くことにしました。) 原作未読の方でもイメージ掴めるよう書いたので、漫画…

僕の大大大好きな小説或いは問題篇(『おいしいご飯が食べられますように』)

僕にとって、面白い作品は大きく二種類に分かれる。一つは読んだあとに「でもしばらく読み返さないだろうな」と思う作品、もう一つは読んだ直後にもかかわらず「うわもっかい読み返そっ!」と思う作品だ。僕にとって好きを超えて「大切」になる作品は、圧倒…

合いびき肉と自己紹介

「そうか、合いびき肉って合いびき肉じゃなくてもいいじゃん」。 お会計ボタンを押した直後、僕はセルフレジで思わずつぶやく。進次郎構文ではない、意味的にいえばむしろ真逆の省察だ。自分への呆れと気づけただけ進歩じゃんという救いの混じった、清々しい…

演技経験ゼロの僕が演劇ワークショップで痛々しく無双してきた件

演技に必要であろう資質を軒並み欠いた僕は、しかし嬉々としてその場に乗り込んだ。 きっと得意ではないけれど、欲しいものがあまりにもそこに詰まっていたから。 先週参加してきた、1日体験型の演劇ワークショップ。2時間のなかで簡単なゲームや台本読み…

東京の銀河に浮かんできた

景色を映す瞳は今、丸い銀河のビー玉だ。 空を覆う淡く黒い天幕に、子供が白銀色の砂糖を余すことなくふりまいたような無数の輝き。東京の片隅で、僕は満天の星を浴びている。どこまでも広がる光点の大河は、首をこれ以上反らせないほど天を仰いでも視界に収…

日々は短し歩けよ死神

死神の吐息が、頭の中を包んでいる。両のこめかみに充満する、麻酔液が気化したようなぬるぅと鈍い感覚。まとわりついて離れない、いやなけだるさ。清浄だったはずの思考は、鮮明だったはずの世界は、とろんとした膜に覆われてぼやけてしまっている。思考は…